快適な透析生活への取り組み

~児玉病院の取り組み~

治療の継続が必要となった透析患者様が、少しでも快適な日常生活を送り続けられるよう様々な取り組みを行っております。

定期スクリーニング検査の実施

患者様のお誕生日月内に腹部CT検査、腹部エコー検査、ABI(血圧脈波検査)、両手のレントゲン(骨粗しょう症)を行っています。また、その6か月後にもABI(血圧脈波検査)、両手のレントゲン(骨粗しょう症)を行い、各種合併症の早期発見・早期治療に努めています。

フットケアの実施

糖尿病透析患者様または長期透析患者様においては、足に傷ができやすく治りにくいという特徴があります。足の切断を余儀なくされる場合もあります。
そのため、透析室では予防と早期発見・早期治療が行えるように、予防の方法や観察・ケアの実施を行っています。

服薬管理

多くの透析患者様は、たくさんのお薬を長期にわたり、定期的に内服しなければなりません。一人ひとりの患者様がきちんと内服して頂けるよう患者様からの分包のご希望にも対応して薬をお渡ししています。

シャント管理

十分な血液透析を行うためには、腕などにシャントと呼ばれる動脈と静脈をつなぐ手術(シャント造設術)が必要となります。
当院では、術前に血管エコー検査なども行なえるほか、手術後も血管造影検査や経皮的血管拡張術なども実施でき、継続したシャント管理が自施設で可能です。

栄養指導

管理栄養士によりご自宅での食事内容や方法、工夫についてご希望時または必要時に一緒にお話しさせて頂いております。

他施設とのつながり

導入期の患者様は、心身ともにこれからの透析治療に不安を抱いている方もいらっしゃいます。スタッフが統一した指導を実施できるようパンフレットを作成し、他施設と連携を図っています。

連絡ノート

高齢透析患者様が増加している中で、患者様ご自身で体調の変化を伝える事が困難な場合があります。当院では、高齢透析患者様の日常における状況や体調の変化などをご家族様または入居施設様などとノートを通じて情報を共有し、体調変化の早期対応・病態の悪化防止に努めております。

退院調整(介護支援連携指導)

高齢患者様で、ご自宅での生活をご希望されている方や、施設入所をお考えの患者様など退院後の生活様式は様々です。継続必要な通院透析を円滑で有意義なものにできるよう、患者様や家族様等と相談のうえ、必要時介護支援専門員さんとカンファレンスを実施し、介護支援連携指導を実施しています。

職員研修・研究実績

院内・院外の研修に積極的に取り組み、感染予防・安全管理などと共に専門職としての知識習得をおこなっています。また、和歌山県下および全国レベルでの研究発表を例年おこなっており、現状に満足せずにより良い血液透析療法を目指しています。