CKD(慢性腎臓病)とは

CKD(慢性腎臓病)とは、尿にタンパクが漏れていたり、腎臓機能(血液をろ過する力)が低下している状態で、放置しておくと末期腎不全と呼ばれる状態まで腎機能が低下し、透析治療や腎臓移植を受けなくては生きられなくなる病気です。CKDは早期発見・早期治療により、治癒させることも可能であり、CKDで併発しやすい心血管病(心筋梗塞、脳卒中など)の発症予防の面からもCKDを早期発見し治療することが重要です。

CKDの診断

  1. 検尿でタンパク尿などの異常がないか調べます。
  2. 血液検査でクレアチニン(Cre)を測定し腎臓機能を評価します(腎臓機能は腎臓が血液をろ過する力である「糸球体(しきゅうたい)ろ過量:GFR」として表します)。
  3. 上記の検査で、蛋白尿を認めるか、GFRが60ml/分(健康な人の約60%)未満に低下しているとCKDと診断されます。

CKDは、上記のような方法で、かかりつけの医院でも簡単に診断をつけてもらうことができます。しかし、CKDは「慢性糸球体腎炎(IgA腎症が主体)」「ネフローゼ症候群」「糖尿病性腎症」「腎硬化症」「慢性腎不全」を始めとして、数十種類に分類され、それぞれ治療法も異なります。自分がどのタイプのCKDなのか?将来悪化するタイプなのか?など不明なことがあれば腎臓専門医に相談することを勧めます。

将来悪化しやすいCKD

  1. 蛋白尿が多い(検尿テープで(2+)以上が持続)。
  2. 蛋白尿と共に血尿(尿潜血)も認める。
  3. すでにGFRが中等度に低下(50ml/分未満:約50%以下)。